2020年10月4日日曜日
鮒釣り
「釣りは鮒に始まって鮒に終わる」 古来からそのような言葉がある。 釣りと言うものの楽しみ、その心を教えた言葉だ。 余興や楽しみとしての「釣り」は獲物を捕らえることが目的ではない。 つい我々は勘違いをして獲物をどれだけ得られるかを楽しみとする...
2020年8月15日土曜日
終戦記念日などありようもない
戦国の世の昔、我が国の各地では多くの戦いがあった。 しかしそれを「記念日」などと、ふざけたものと扱った時代は一度とてない。 天下を分けた関が原の合戦、その終戦記念日だと誰が祝っただろうか。 弔いはあろうとも、その関が原があったから太平の徳川の世...
2020年7月24日金曜日
享楽的なことは悪である
今は外国人との接点も多くなり、我が国にとって客人に過ぎなかった者が色々と口を出すようになった。 これさいわいと、これを利用して自らの堕落を糊塗しようとするのもいるし、日本文化を破壊しようと画策する者もいる。 なんということはない戦国時代が国境をまたいでいると考えれ...
2020年7月23日木曜日
器の揃え
器というのは食事をするのに大事なものだ。 現代はそれこそ、幅広く器を選ぶことができる。 器の世界には「民芸運動」というのがある。 結局、取り揃えるのが大事なので何もかもが漆や陶器、瀬戸物にしてもいけないのだ。 確かに江戸の時代はそんなことはで...
2020年7月11日土曜日
日本人の心には悪魔がいない
我々日本人にとって、邪悪さや悪魔というものはあまり近いものではない。 この現代の日本においてもそれは同じだ。 これに対して、キリスト教徒、アメリカ人などは「悪魔」という言葉に反応し、怖れる。 キリスト教徒は悪魔を怖れる。 織田信長が比叡山を焼き討ちにした時、彼は恐ろしい...
2020年6月25日木曜日
食事を出されるときのこと
外食でもいい。客に呼ばれたとしてもいい。 我々はそうして、人に食事を出してもらうことがある。 出されたものに手をつける。 感謝し、礼節を持って応じる。 そこには時には薬味などがあって、それを自由に使えるようにされていることがある。 この時、出した女中や店主の目の前で薬...
2020年6月18日木曜日
「穏やかに過ごす」ということ
「穏やかに過ごす」と、人が言う。 よく隠棲した老人がそういう望みを口にしたりする。 しかし穏やかさとは呆けてしまうことではない。 そういう時、我々が大事にすべきこととは所作なのだと思う。 本を読んだり、手仕事をしたり、保存食の仕込をしたり、庭木の手入れをする。 それも...
2020年5月10日日曜日
一揆やパニック、侍はどうしたのか
もちろん、斬った。切り捨てた。 パニックになったりして騒ぐだけの大衆はたちまち切り殺された。 武士と言う連中がいて、彼らは浪人となっても階級を捨てなければいとも簡単に斬り捨てることが出来た。 それは自警団ですらない。 法であり秩序であった。 ...
2020年4月12日日曜日
外から持ち込まれるもの
日本は昔から色々なものが外から持ち込まれた。 仏教にしてもそうだし、鉄や青銅器もそう。 都という都市の概念すら外から持ち込まれたものだ。 そして鉄砲伝来。 黒船。 疫病もまた同じようなものだ。 人類の歴史はウィルスとの共存の歴...
2020年4月4日土曜日
根付け、音付けというもの
「根付け」とか、「音付け」という。 それは今で言えばキーホルダーとかストラップの類だ。 昔とて、モノを失くせば困った。 硯すら懐に入れて持ち歩いていた時代だ。 今とそうは変わりはない。 失くしてしまわないように工夫が生まれても不思議では...
2020年3月16日月曜日
道具を大事にせよ
サムライにとって刀は道具だ。 人を殺すための道具。 料理人が包丁を、「魚を殺す武器」とは考えないように、サムライはその道具であっさりと人を斬る。殺す。 もし、その刀を「武器」などと考えていたサムライがいたら、戦国の世ではきっと長生きはできなかったに違い...