心構えとは

 いつ死んでも恥ずかしくないように心構えをしておくことだ。
 そうすれば悔いはない。


 どうせ一度しかない命だと、享楽に生きれば必ず後悔する。
 
 規律がなければ記憶されることはない。

 虫けらのような生命だ。価値も値打ちもない人生は常に気まぐれの中に終わる。



 厳しく律するから癒しもできる。

 自堕落を続ければ、悔いても悔いても二度と戻れない時間が残るだけだ。


 恥ずかしい人間に堕ちれば、同じように程度の悪い人生しか残らない。



 生きることは暗中模索に見える。それから逃げるな。


 さもないと時間は永遠に感じられ、死んだ先のことすら分からないようになる。

 自信のない不確かな生命を、ただ怯えるようにして終えるだけだ。


 だからそのようなことがないよう、人は自分というものをしっかり持ち続けようとするのだ。

 それは人間としての本能と言ってよい。

 人間が人間らしくあろうとすることは本能でもある。


 心構えをしておけ。
 
 常に死ぬ用意をし、覚悟をしておけ。

 自分らしく生きようとする前に、人間として生きているのだと、その心構えをしておけ。