金継ぎをして器を使い続ける

2020年1月23日木曜日

焼物は使っていれば割れてしまうことはある。

 よい器を使っていて割れてしまうのは困る。


 バラバラ、粉々になってしまう場合もあるが、もし真っ二つとか綺麗に割れていたら金継ぎをしたらよい。



 「金継ぎ」というのは陶器や焼物を修復する方法のこと。

 漆を接着剤にして割れた器を張り合わせ、金箔を貼り付けて体裁を整える。


 漆だから食事に使うのにも抵抗はない。

 割れたものでも金箔がアクセントになって逆に趣きが出たりする。



 漆は釣具屋などで買える。

 ヘラブナの釣り師たちは自分で工夫を凝らした浮きを作る。

 漆はその材料になっている。


 割れた器、欠けた刀、破れた服、我々はその少し傷んだところに愛情を注ぐことができる。

 破損したものをすぐに捨てられるようなら、その男は自分がしくじれば同じように捨てやってしまうのか。



 それも覚悟ではある。
 その程度の価値しかなければそうすればいい。