江戸時代 武士道

陰腹というもの

 「陰腹」という言葉がある。  「かげばら」という読みをする。  誰にも知られないように密かに腹を切っておいてサラシで硬く固め、最期までの覚悟とする。  やり遂げる瞬間を終わりの瞬間とすることだ。  忠義に思いもかけないものがあったと主人が感服する話として言われるが、史実として実...